ひぐらしのく頃に〜綿の流れのように〜
NO.5 沙都子のトラップ講座(上級)後編
社会科の時間、先生は
「戦争なんて、カレーの食べない人間が起こすんですよ!」
やや興奮しながら皆に話して聞かせた。
「知恵先生!それは矛盾していませんか?」
すぐ様思いついたこの言葉を喉元でこらえる。
先生の矛はどんな盾でも貫きそうだからだ。
ひとたびカレーの悪口を雛見沢で叩こうものなら
きっと鬼隠しに遭うに違いない。

窓の外のひぐらしだけが、俺に頷いてくれたような気がした。